今年も確定申告のシーズンがやってきましたね。
多くの方が株式口座を特定口座(源泉徴収あり)で開設しているかと思います、この場合は証券会社が株式や投資信託を売却した際の利益から住民税と所得税を計算して納めてくれるので確定申告は原則不要です。(利益確定した際に利益分の約20%引かれた金額で口座に入ってきているはずです。)
確定申告は不要なのですが、確定申告することで税金が戻ってきたり昔の損失と相殺できるケースがあります。
あと昨年の損失を確定申告することで3年間繰越控除することができます。
昨年度に筆者の妻が損益通算の確定申告を2年分遡って3年分まとめて行い税金の還付を受けましたので、そのケースを例に損益通算の確定申告について書いていきたいと思います。
この記事で対象となるケース。
・特定口座(源泉徴収あり)で2021年の利益がプラスで2020年、2019年、2018年の年のいずれかがマイナス、もしくはすべてマイナスだったが確定申告をしていない方。
確定申告と「期限後申告」を行って税金が還付された話。
妻のケース
昨年の確定申告で2020年分の確定申告と期限後申告2年分(2019、2018)を行いました。
妻は特定口座(源泉徴収あり)を使っています。
一般的な会社員(給与所得者)なので会社が源泉徴収してくれているので給料の確定申告は不要。
確定申告経験なし。
2018年と2019年の株式取引にでマイナスが出ておりましたが確定申告は行っておりません、2020年にプラス収支だったので確定申告をして損益通算することにしました。
確定申告していない会社員や主婦(夫)の場合、期限後申告をつかってさかのぼって確定申告をする事ができます。
3年分の確定申告書を提出することで私の妻は税金の還付を受けることができました。
もちろん期限後申告のペナルティ等もありません。
同じようなパターンの方の参考になれば幸いです。
昨年マイナスだった方は期限後申告せずに今年のうちに確定申告する事で、来年は1回分の確定申告書を作成するだけでいいので確定申告しておきましょう。
以下の方はこの方法が使えませんのでご注意ください。
「源泉徴収ありの特定口座」で前年度に確定申告書を提出している場合は、その取引について「確定申告不要」を選択したことになり後から申告し直すことはできません。
たとえば医療費の還付や住宅ローン控除を受けるためにすでに昨年度に確定申告を行っていた場合には損益通算するための期限後再申告はできません。
個人事業主やフリーランスの方で確定申告を毎年行っている方も出来ません。
筆者は特定口座(源泉徴収あり)で個人事業主、青色申告納税者なのでさかのぼって申告することは出来ないようです。幸い今までマイナスの年はありません。
「源泉徴収ありの特定口座」で、昨年分の確定申告書を提出している場合は、その取引について「確定申告不要」を選択したことになり、後から申告し直すことはできません。「源泉徴収ありの特定口座」で、昨年分の確定申告書を提出していない場合は、「期限後申告」を行うことができます。「源泉徴収なしの特定口座」、「一般口座」の場合は、「更正の請求」、または「期限後申告」を行うことができます。 「更正の請求」ができる期間は、原則として「所得税の法定申告期限」から5年以内です。
出典:三菱UFJモルガンスタンレー証券
異なる証券会社で片方に損失がある場合も損益通算できます。
証券会社を複数で使い分けている方も多いのではないでしょうか?
筆者も楽天証券、SBI証券 、日興フロッギー、auカブコム証券、LINE証券 と使い分けています。
たとえば楽天証券で100万円の利益がでてSBI証券 で100万円の損失が出た場合、トレードとしては損得なしなのですが、証券会社をまたいで損益は通算できませんので楽天証券のほうは約20%の税金を払うことになり80万円になります。
こうなると損得なしではなく20万円のマイナスとなってしまいます。
この場合も確定申告することで税金が還付されます。
確定申告をすることで税金は還付されるがデメリットになる場合もある。
確定申告する事で税金の還付を受けることができますが、以下のケースの場合確定申告しない選択がメリットになる場合があります。
配偶者控除の枠を超えてしまう場合、国民健康保険料が上がる場合、介護保険料が上がる場合などデメリットのほうが大きくなる場合もあります。
メリットとデメリットを比較して判断してみてください。
住民税の申告不要制度を利用すれば、所得税と住民税で別の課税方法を選択することが出来ます。自分の場合はどうなるか専門の税理士やお近くの税務署で相談して決めるようにしてください。
損失を3年間繰り越したい場合は取引が無くても3年間確定申告が必要になりますのでそこも忘れないようにしてください。
今回のまとめ
今回は妻のケースに当てはめて書いていきました。
以前に比べて確定申告もしやすくなったように感じます。添付書類が減ったりスマートフォンで撮影するだけで自動入力されたりします。
会社員の方には馴染みがなく面倒に感じるかと思いますが、メリットが大きい場合は確定申告に挑戦してみてはいかがでしょうか。
ていくさんは税理士まかせでしょ!
今回は以上です。
お疲れさまでした。
※本記事は情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する意志決定はご自身の判断にてお願い致します。
株式投資は「自己責任原則」でございます。
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